「なんでお前って、そんなに“惜しい”んだろうな」
高校時代のある日、仲の良い友達に言われたその一言が、ずっと胸に残っている。清潔感がないわけじゃない。勉強も運動もそこそこ。でも、何かが足りない。「ダサい」という言葉が、当時の僕の全てを象徴していた。
■ 「服なんてどうでもいい」と思ってたけど…

中高生の頃、僕はずっと「中身が大事」って思っていた。おしゃれに気を使ってる男子を見ると、「あいつチャラいな」って冷ややかな目で見ていた。でも、内心では羨ましかった。なぜなら、彼らの周りにはいつも人が集まっていたからだ。
大学デビューをきっかけに「変わりたい」と思い、思い切ってセレクトショップに行った。だけど、何をどう選べばいいかわからず、試着室で汗だくになっていた僕に、店員さんが優しく声をかけてくれた。
「服って、自分のことをもっと好きになるための道具ですよ」
その一言が、僕の中で何かを変えた。
■ 「会話が苦手」=“自信のなさ”だった

服装が少し整ってくると、次にぶつかったのが「会話」。異性と話すときに、緊張して頭が真っ白になる。何を言っても、場がしらける。「話がつまらない」と言われたこともある。
でも、ある時気づいた。「人とうまく話せない」のは、スキルじゃなくて、“自信のなさ”だって。自分のことを嫌いなままだと、何を話しても相手に届かない。だから僕は、まずは自分を少しずつ認めることから始めた。
そのために始めたのが、「日記を書くこと」。今日できたことを毎日1つ書く。最初は「ちゃんと起きられた」とか「自炊できた」とか、小さなことでいい。自分を肯定する言葉を、毎日自分に投げかけるようにした。
■ 自信は、積み重ねでしか手に入らない

ある日、サークルの女子に言われた。
「◯◯くんって、前と雰囲気変わったよね。なんか話してて安心する」
何気ない一言だったけど、その時「変われたかもしれない」と初めて思えた。服も、会話も、完璧じゃない。でも、少しずつ「自分のことを嫌いじゃなくなってきた」ことが、何より嬉しかった。
■ 今、同じように悩んでいる人へ

僕はもともと、服も会話も、何をやっても「中途半端な男」だった。でも、そんな僕でも、毎日の小さな選択の積み重ねで、少しずつ自信を持てるようになった。
大事なのは、「完璧を目指さないこと」。そして、変わりたいと思った自分を信じて、一歩を踏み出すこと。
もしあなたが今、自分に自信が持てなくて悩んでいるなら。まずは今日、自分に「よく頑張ってるよ」って言ってみてほしい。小さな自己肯定の積み重ねが、きっと未来の自分を作るから。
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